アメリカ市場が大きく下落し、明日の東京市場も市場の波により波乱が予想されています。
こうしたニュースが流れると、私たちの心も少しざわつきます。
保有している資産は大丈夫だろうか。
まだ下がるのだろうか。
今は待つべきなのだろうか。
投資をしていると、誰もが一度はそんな気持ちになります。
けれど、こんな日だからこそ思い出したいことがあります。
価格が下がる日と、価値が下がる日は違う。
市場は毎日価格を付けます。
株価は秒単位で変動し、景気や金利、為替、投資家心理によって大きく上下します。
しかし、本当に価値のあるものは、こうした日々の値動きとは別の時間軸で育っていきます。
私は株式だけでなく、アンティークコインや陶磁器にも関心があります。
歴史や文化に支えられた工芸品。
長い時間を経て希少性を高めたコイン。
使い込むほど魅力を増すジュエリー。
これらは毎日値札が変わるわけではありません。
価値は静かに積み上がり、長い時間をかけて評価されていきます。
企業もまた同じです。
市場が不安になると株価は下落します。
しかし、その企業の技術や知識、信頼、人材までが一日で失われるわけではありません。
もちろん、本当に価値が損なわれることもあります。
技術が時代遅れになったり、経営が誤った方向へ進んだりすることもあるでしょう。
だからこそ私たちは考えなければなりません。
今見ているのは価格の下落なのか。
それとも価値の下落なのか。
私は最近、この違いを考える中で一つの言葉にたどり着きました。
価格は市場が決める。価値は時間が決める。
市場は今日の価格を決めます。
けれど、本当に価値があったかどうかは、5年後、10年後、あるいは100年後になって初めて分かることがあります。
柿右衛門も、アンティークコインも、歴史に残る企業も、時間という厳しい試練を乗り越えてきました。
だから市場が荒れる日は、少し立ち止まって考えてみたいのです。
自分は何に価値を感じているのか。
どんな資産を持ちたいのか。
どんな未来に賭けたいのか。
今日の下落も、明日の値動きも、長い人生の中ではほんの一瞬です。
市場の波はこれからも何度も訪れるでしょう。
だからこそ私は、波の高さではなく、その下に流れる大きな潮流を見ていたいと思います。
価格ではなく価値を。
そして、その価値を育てる時間を大切にしていきたいと思います。


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